観光地のカフェではなく、旧市街の少し雑な店に座る。
1杯15,000ドンのコーヒーで、なぜか頭が整理されていく。
ハノイ旧市街の路地。
観光客の流れから少し外れた場所に、
小さなカフェがある。
看板は色あせていて、
椅子は低く、
プラスチックのテーブルは少し揺れる。
ローカルカフェのコーヒーは
1杯15,000〜40,000ドン。
日本円にして100円台から200円台。

それで、1時間いられる。
それだけで、少し救われる。
音と匂いと湿度
バイクのエンジン音。
店員の笑い声。
練乳の甘い匂い。
冷房はないか、あっても弱い。
汗をかく。でも嫌じゃない。
観光地の“整った空気”とは違う、
少し雑で、でもリアルなハノイ。
その中に座っていると、
思考のスピードが落ちていく。
ここで考えること
将来どうするか。
もっと稼ぐのか。
場所を変えるのか。
今のままでいいのか。
旧市街のカフェは、
答えをくれない。
でも、焦りを少しだけ消してくれる。
日本では常に
「次は?」「その先は?」
と問われていた気がする。
ここでは、何も問われない。
だから、自分にだけ問える。
お金の重さが変わる瞬間
15,000ドンのコーヒーを飲みながら、
頭の中ではもっと大きなお金のことを考える。
数万円。
数十万円。
時にはドル。
でも不思議と、
怖さが少し薄れる。
物価が安いから、だけじゃない。
「生きるコスト」が軽いと、
選択肢が増える。
お金は縛るものじゃなく、
動かすものだと感じられる。
それが、ベトナムの面白さかもしれない。
カフェで味わってほしいこと
観光地を回らなくてもいい。
まずはローカルカフェに座ってほしい。
低い椅子に腰かけて、
濃いコーヒーをゆっくり飲む。
それだけで、
頭の中のノイズが少し消える。
自分のペースが戻る。
それが、この街の力だと思う。
……と、ここまで考えて。
グラスの氷が全部溶けた。
答えは、やっぱり出ない。
でもまあ、いいか。
考えていても仕方ないな。
コーヒーも飲み終わったし。
よし。
ちょっとだけ、様子見に行こうかな。
ほんの少しだけ、刺激を。
旧市街の路地を抜けて、
夜のネオンの方へ。
ハノイは、
静けさもくれるし、
ちゃんとスパイスもくれる。
だから、また来てしまう。
よし、様子見に行こうかな。
Vietnam Casino Log
Field-Based Independent Documentation – Hanoi


